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高校中退者の23.8%が「別の高校への入学を希望」文科省調査、通信制高校の転入・編入は受付時期に違い

#転入・編入 #高校中退 #編集部の立ち話
この記事でわかること
  • 中途退学者の23.8%が「別の高校への入学を希望」という文科省統計の数字
  • 転入学は在籍中、編入学は中途退学後という区分の違い
  • 学校ごとに異なる受付時期(随時・毎月・期限つき)
  • 募集学年・必要書類・単位の扱いの違い

文部科学省の令和6年度調査によると、高校の中途退学者44,571人のうち、「別の高校への入学を希望」が主たる理由とされたのは10,621人、23.8%でした。実際に別の高校へ移ろうとするとき、募集要項には「転入学」と「編入学」という二つの言葉が別々の欄に並んでおり、どちらを読めばよいか迷う人もいます。

この記事では、複数の通信制高校の募集要項と文部科学省の統計を突き合わせ、転入学と編入学の分かれ目、受付時期や必要書類の違いを整理します。

中途退学者の23.8%が「別の高校への入学を希望」

文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」は、高校の中途退学者を事由別に集計しています。

表1:高等学校の課程別 中途退学者数と主な事由(令和6年度)

課程中途退学者数うち「進路変更」うち「別の高校への入学を希望」「別の高校への入学を希望」の構成比
全日制29,121人13,090人8,884人30.5%
定時制5,356人2,146人618人11.5%
通信制10,094人3,269人1,119人11.1%
合計44,571人18,505人10,621人23.8%
出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(6-4)事由別中途退学者数(課程別)。構成比は中途退学者数に対する割合。中途退学者1人について、主たる理由を1つ選択する集計方式です。

中途退学の事由で最も多い区分は「進路変更」で、18,505人と中途退学者全体の41.5%を占めます。そのうち最も多いのが「別の高校への入学を希望」の10,621人で、中途退学者のおよそ4人に1人にあたります(10,621÷44,571=23.8%)。

課程別にみると、全日制では中途退学者の30.5%が「別の高校への入学を希望」を主たる事由として集計されています。高校を中途退学した人のなかには、その後も別の高校で学ぶことを希望する人が一定数いることがわかります。

ただし、この数字はあくまで中途退学時の主たる事由を集計したものです。実際に別の高校へ進学した人数や、通信制高校へ転入・編入した人数を示すものではありません。

では、実際に別の高校へ移る場合、どのような手続きになるのでしょうか。通信制高校の募集要項では、現在の高校に在籍したまま移る場合と、いったん退学してから入り直す場合とで、募集区分が分けられています。

一般に、前者は「転入学」、後者は「編入学」として案内されています。次に、実際の学校の募集要項をもとに、この2つがどのように区分されているのかを確認します。

転入学は「在籍中」、編入学は「中途退学後」3校の募集要項で確認

募集要項のうえで、転入学と編入学は別の区分として扱われています。本記事で確認した3校の要項を並べると、対象の書き分け方は次のように整理できます。

表2:3校でみる転入学・編入学の対象表現

学校名転入学の対象編入学の対象備考
長野日本大学高等学校 通信制課程「他高等学校から本校へ転学を希望する者」「高等学校中途退学者」転入学の入学時期は各月の1日(10月1日まで)。編入学は新入学と同じ区分A〜Cの出願期間
沼津中央高等学校 通信制「静岡県または神奈川県に在住する高等学校在籍者」「高等学校中退者」転学は転学説明会への参加が出願資格に含まれる
明聖高等学校 千葉本校「出願時に高等学校に在籍中の方」「高等学校を中途退学した方」要項そのものが「転入生募集要項」「新・編入生募集要項」の2つに分かれている
出典:長野日本大学高等学校・沼津中央高等学校・明聖高等学校の各募集要項(本記事末の出典一覧を参照)。

言い回しは学校ごとに異なりますが、いずれも「在籍中か、退学しているか」で区分している点は共通しています。つまり、同じ学校を志望していても、いま高校に在籍しているかどうかで、読むべき要項が変わります。

転入学・編入学の受付時期は学校ごとに異なる 「随時」「毎月」「期限つき」

学校が公表している要項を並べると、受付の形は一様ではありません。

表3:転入学・編入学の受付の形(公表資料より)

学校・施設名転入の分類転入学の受付・選考編入の分類編入学の受付・選考
長野日本大学高等学校 通信制課程期限つき出願2026/4/1〜9/1、入学は毎月1日(10/1まで)期限つき新入学と同じA〜C区分(2026/10/1〜2027/3/23)
明秀学園日立高等学校 通信制随時(学年別締切あり)随時出願可(1・2年は1月末、3年は12月末が締切)期限つき前期・4月入学:2026/12/1〜2027/4/8、後期・10月入学:2026/8/3〜9/24
沼津中央高等学校 通信制随時随時期限つき〜2027/3/15まで
明聖高等学校 千葉本校毎月(選考日固定)年9回選考、許可日は毎月1日(5/1〜1/1)期限つき後期選抜(一般入試)4回:2/15、3/1、3/15、3/26
並木学院高等学校 岡山キャンパス毎月毎月・随時受付毎月毎月・随時受付
飛鳥未来きぼう高等学校 堺キャンパス毎月毎月試験実施(11月入学は10/16締切)毎月同左

本記事で確認した6校では、転入学は6校中5校が「随時」または「毎月」の受付で、編入学は6校中4校が期限を設けた受付でした。

ただし、これは本記事で確認した6校の比較であり、通信制高校全体の傾向を示すものではありません。受付時期は学校ごとに異なるため、志望校の最新の募集要項で確認する必要があります。

募集学年・必要書類・単位の扱いも学校ごとに異なる

要項を読むときは、次の順で確かめると迷いにくくなります。

  1. いま高校に在籍しているか、すでに退学しているかを確認する。在籍中なら転入学、退学後なら編入学の要項を読みます。
  2. 志望校の要項が転入学用か編入学用かを見分ける。明聖高等学校のように、要項そのものが2種類に分かれている学校があります。
  3. 募集している学年・コースの条件を確認する。選考日によって募集学年が変わる学校もあります。
  4. 必要書類と提出経路を確認する。学校によっては、転入学と編入学で提出経路が異なります。

このうち学年・書類・単位の3つは、学校ごとの差が特に大きく、要項の文章だけでは比べにくい項目です。募集学年・必要書類・単位の扱いを整理すると、次のようになります。

表4:転入学・編入学でみる学年・書類・単位の違い

比べる点転入学編入学
募集学年・コース選考時期によって募集学年が変わる例がある(明聖高等学校 千葉本校:4/20選考は1〜3年、8/20選考は1〜2年)修得単位数に応じた学年次の目安を示す学校がある
必要書類の経路(沼津中央高等学校の例)在籍校を経由(転学照会及び在学証明書など)本人から提出(前籍校の成績証明書など)
合否通知の宛先(沼津中央高等学校の例)在籍校長宛本人宛
単位・学年次の扱い前籍校・在籍校での修得単位や在学期間などを踏まえて、受入校が判断修得単位数が編入学年次の目安になる例がある(明聖高等学校の例:10単位以上で新2年次生、40単位以上で新3年次生。2・3年次は事前問い合わせが必要)
出典:表2・表3と同じ各校の公表資料、および文部科学省「学校教育法施行規則の一部改正及び単位制高等学校教育規程の制定について」。すべての通信制高校に共通する制度ではなく、本記事で確認した学校の記載をまとめたものです。

表からわかるとおり、募集学年は選考時期によって変わる例があり、書類の提出経路は学校ごとに異なります。単位の扱いは、前籍校での修得状況や在学期間などを踏まえて受入校が判断します。

表2〜表4に載せた日程・条件は、本記事で公表資料を確認した学校・キャンパスのものです。すべての通信制高校に共通する制度ではなく、年度ごとに変わります。

定員に達した時点で募集を締め切る学校もあるため、出願にあたっては志望校の最新の募集要項を確認してください。

転入学・編入学で確認したい5つのポイント

ここまでの内容を、出願前に確認したい5つのポイントとして整理します。

確認ポイント内容
転入学と編入学の違い出願時点で高校に在籍しているかどうか
年度途中でも移れるか転入学は月単位で入学時期を設ける学校がある。募集学年・コースは時期で変わることがある
これまでの単位の扱い学校ごとに異なるため、募集要項や学校への確認が必要
書類はどこからもらうか在籍校・前籍校に作成を依頼する書類が必要になることがある。提出方法は学校によって異なる
締切はいつごろか学校・入学時期ごとに個別に設定されている

志望校を決めたら、要項の「転入学」欄と「編入学」欄を両方確認し、募集学年・書類・締切を最新の情報で照らし合わせることが確実です。

まとめ|転入・編入は受付時期や必要書類が学校ごとに異なる

文部科学省の調査では、高校の中途退学者44,571人のうち10,621人(23.8%)が、「別の高校への入学を希望」を主たる理由として集計されていました。

実際に通信制高校へ移ろうとするとき、募集要項のうえでは転入学と編入学が別々の区分として扱われています。本記事で確認した学校では、在籍中か中途退学後かによって読むべき募集区分が分かれ、受付時期・募集学年・必要書類・単位の扱いは学校ごとに確認が必要です。

  • 区分:在籍中に移るなら転入学、退学後に入り直すなら編入学の要項を読みます。
  • 時期:転入学は月単位で入学時期を設ける学校があり、編入学は新入学と同じ時期にまとめている学校もあります。
  • 学年・書類・単位:募集学年や必要書類、単位の扱いも学校ごとに運用が異なります。

志望校の要項や公式サイトで、自分が転入学と編入学のどちらに当たるかを確かめることが、動ける時期と揃える書類を早く把握する近道になります。

【出典一覧】

本記事に掲載している情報は、記事執筆時点のものです。日程・費用・制度などは変更される場合があります。最新情報は、各学校・自治体の公式サイト等でご確認ください。

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