STORY
子どもが苦しんでいることは分かっている。無理に学校へ行かせたくないとも思っていました。それなのに毎朝「今日は行くの?行かないの?」と答えを迫り、休めばリビングでゲームをする姿に腹が立つ。本人に寄り添いたい気持ちと、仕事や生活を抱える親としての苛立ちがぶつかっていました。「休んでいい」と言えば気持ちまで穏やかになれるわけではない。そんな自分の矛盾に気づき、子どもだけでなく自分の関わり方も見直し始めた体験です。
この記事について
この記事は、ママスタコミュニティの投稿者による実体験を参考に制作したフィクションです。登場人物や出来事、会話、時系列などは読み物として再構成しており、特定の一人の投稿者の体験を再現したものではありません。
子どもが学校へ行けなくなったころ、
私は「無理に行かせるのはやめよう」と思っていました。
一番苦しいのは本人だとも分かっていました。
それでも朝になると、
私は毎日のように登校するのか休むのかを確認していました。
仕事へ行く時間もあるし、
その日の予定も決めたい。
だんだん聞き方まできつくなっていきました。
毎朝の「今日は行くの?」
朝、子どもの様子を見ながら、
「今日は行くの? 行かないの?」と聞く。
返事がはっきりしないと、またイライラする。
本人が苦しんでいるのに、私がさらに追い詰めているのではないかと思うこともありました。
それでも聞かずにはいられませんでした。
行くなら準備してほしいし、
行かないなら早くそう言ってほしい。
こちらにも仕事があり、朝は余裕がありません。
私は子どもの気持ちを知りたいというより、
自分が安心するために答えを急がせていたのかもしれません。
休んでいい。でも、ゲームは腹が立つ
「行けないなら今日は休んでいい」と言うこともありました。
ところが、学校を休んだあと、
リビングで堂々とゲームをしている姿を見ると気持ちが変わります。
学校には行けないのにゲームはできる。
そんなふうに見えてしまい、腹が立ちました。
せめて私の見えないところでやってほしい、とまで思ったことがあります。
自分から「休んでいい」と言っておきながら、
実際に休んで楽しそうにしていると許せない。
寄り添いたい気持ちは嘘ではないのに、
私の中には「休むなら休むなりにしてほしい」という勝手な期待も残っていました。
「行く」と言ったのに、できなかったとき
もう一つつらかったのが、
本人の言葉と実際の行動が食い違うことでした。
「行く」と言っていたのに、結局できなかった。
そんなときは、
できないなら最初からそう言ってくれればいい、
やっぱり無理だったなら、そのまま言ってくれればいいと思いました。
何度もそういうことがあると、
私は言葉をそのまま受け取れなくなっていきました。
「どうせまた行かないのでは」と思いながら聞いている自分もいて、
それでは親子のやり取りが余計につらくなります。
本人がそのとき何を考えていたのか、私には分かりません。
それなのに、
「嘘をついた」「適当なことを言った」
と決めつけて、
さらに腹を立てていたのかもしれないと思うようになりました。
子どもだけに答えを求めない
今も私は、いつでも穏やかに見守れる親ではありません。
ゲームをしている姿にイライラすることもあるし、
仕事へ出なければならない朝に返事が曖昧だと焦ります。
ただ、「本人がどうするのか」ばかりを問い続ける前に、
自分がなぜそこまで答えを急いでいるのかを考えるようになりました。
学校へ行くか行かないかを毎朝すぐ決めさせても、私の不安まで消えるわけではありません。
子どもを追い詰めていると感じた日は、聞き方を少し変える。
こちらが余裕のない日は、余裕がないことも自覚する。
「休んでいい」と言えたから、それで私の気持ちまで整理できるわけではありませんでした。
今も矛盾した気持ちはあります。
それでも、その苛立ちを全部子どもの問題にしないことから始めています。
編集部の視点:「休んでいい」と思っても、割り切れない親の気持ち
子どもが学校に行けないことを理解しようとしていても、日々の生活のなかで苛立ちを感じることはあります。
参考にした投稿でも、無理に登校させたくないと思う一方で、ゲームをする姿に腹が立ったり、毎朝の登校確認でつい強い言い方になったりする保護者の葛藤が見られました。
学校には行けなくても、好きなことならできる場合があります。
ただ、ゲームを楽しんでいるように見えるからといって、学校にも行ける状態だとは限りません。
一方で、保護者にも仕事や家事があり、朝の予定が決まらないことへの負担は現実にあります。子どものつらさを理解することと、保護者自身の困りごとを我慢し続けることは別の話です。
例えば、登校についていつ、どのように確認するかを親子で相談したり、学校への連絡方法をあらかじめ決めておいたりすることで、毎朝のやり取りを減らせる場合があります。
ゲームなど家での過ごし方についても、登校できなかったことへの罰として考えるのではなく、家庭で無理なく守れるルールを話し合う方法があります。
すぐに気持ちを切り替えられなくても、何に苛立っているのかを整理すると、子どもに求めることと、家庭のなかで調整できることが少しずつ見えてくるかもしれません。






