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基礎知識

通信制高校のメリット・デメリットは?向いている人と学校選びの注意点

#学校説明会
この記事でわかること
  • 通信制高校で挙げられやすいデメリット
  • デメリットと表裏一体になりやすいメリットの整理
  • 向いている人・向いていない人の目安
  • 学校説明会でそのまま使える確認質問

通信制高校を検討するとき、「デメリットはどのくらいあるのか」が気になる人は少なくありません。

自己管理の負担や人間関係の作りにくさといった注意点がある一方、学び方の自由度や自分のペースで進められる良さもあり、どちらが強く感じられるかは本人の性格や生活状況によって変わります。

この記事では、挙げられやすいデメリットとその背景を押さえたうえで、同じ特徴が持つメリットの面、自分に合うかどうかの判断材料、学校選びで確認しておきたいポイントまで解説します。

監修者

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

古岡 秀士(ふるおか ひでし)

株式会社ユナイトプロジェクト代表取締役

教育評論家。青山学院大学会計大学院を経て、2016年に株式会社ユナイトプロジェクトを創業。全国1万以上の教室を掲載する学習塾検索サイト「塾シル!」を運営し、教育分野の情報発信や進路選択支援に携わる。「通信制高校コンパス」では、通信制高校に関する情報を正確かつわかりやすく届けることを大切にし、生徒や保護者が自分に合った進路を考えるための情報を届けています。

通信制高校のデメリットとして挙げられること

通信制高校について調べていると、同じようなデメリットが繰り返し挙げられていることに気づきます。

ただし、その中身は学校やコースの仕組みによって差が大きく、一括りに語れるものではありません。

まずは、よく挙げられる7つの項目を、起こりやすい状況と確認しておきたいことに分けて見ていきましょう。

デメリット起こりやすい状況確認しておきたいこと
① 自己管理能力が必要自宅学習中心のコースでは、学習計画やレポート提出を自分で管理する場面が多くなる担任との面談やオンラインの学習管理システムなど、学校のサポート内容
② 学習習慣を自分で整える必要がある登校頻度が少ないコースでは、毎日の時間の使い方を自分で整える場面が多くなる朝のホームルームやオンラインでの学習状況確認など、生活リズムを整える仕組みの有無
③ 友人関係が作りにくいと感じる場合がある登校頻度や交流機会が少ないコースでは、同世代と関わる機会が限られる通学型コースの有無や登校頻度、学校行事、部活動などの交流機会
④ 孤独を感じる場合がある自宅学習が中心のスタイルでは、相談相手が身近にいないと感じる時期が出てくることがある担任への連絡手段やスクールカウンセラーの相談体制
⑤ 進学サポートの内容に学校差がある学校によっては、大学受験向けの授業や個別指導が限られることがある受験科目の指導、講習、模試、進路面談の内容
⑥ 就職支援の内容に学校差がある就職実績や就職支援の内容は学校ごとに異なる求人紹介や履歴書・面接指導の内容
⑦ スクーリングの負担通学が必要な日程が地方や遠方の場合、移動や宿泊の負担が発生することがあるスクーリングの実施場所や宿泊の有無、必要な日数

これらは「必ず起こる」ものではなく、学校の体制や本人の関わり方によって差が出る部分です。

次の章では、この中でも学校選びの際に確認しておきたい「自己管理」「孤独感」「進路不安」の3点について、どのような場面で負担になり得るのかを詳しく見ていきます。

監修者 古岡
監修者 古岡

レポート提出や自己管理は、通信制高校を語るときによく出る話題ですが、実際の負担感は学校のサポート体制で大きく変わります。一律に当てはまるものではないと捉え、断定しないことが大切です。

【出典】
e-Gov「高等学校通信教育規程」
文部科学省「通信制高校とは?」

自己管理・孤独感・進路不安について考える

ここでは、「自己管理」「孤独感」「進路不安」について、どのような場面で負担になり得るのかを見ていきます。

背景が分かっていると、入学前に何を確認すべきか判断しやすくなります。

自己管理と学習習慣、どう向き合うか

通信制高校では自宅学習の割合が高いコースもあり、その場合は学習の進め方を自分で決める場面が多くなります。

これは自由度の高さでもありますが、計画を立てるのが苦手な人にとっては負担に感じられることがあります。

学校によっては、次のような支援を用意しています。

  • 担任との定期面談
  • オンラインの学習管理システム
  • 学習内容についての質問対応

支援内容や利用頻度は学校ごとに異なるため、入学前に確認しておくと安心です。

孤独感や友人関係は交流機会で変わる

友人関係の築きにくさも孤独感も、根本には「同世代と過ごす時間の少なさ」があります。

登校頻度が少ないコースほど、この時間は限られやすくなります。

ただし、通学コースやコース制の学校の中には、部活動やイベントを通じて交流の機会を設けているところもあり、学校のコース設計と本人が望む関わり方が合っているかどうかで、感じ方は変わってきます。

進路不安は学校ごとのサポート内容を確認する

進学や就職に関して、「通信制だと不利ではないか」と不安を感じる人もいます。

実際に差が出やすいのは、通信制かどうかそのものよりも、学校ごとの進学・就職支援の体制です。

大学進学向けのコースを設ける学校では、受験科目の授業や個別指導、講習、模試などの内容が学校ごとに大きく異なるため、具体的に確認することが大切です。

進路実績を見る際は、次の集計条件もあわせて確認しましょう。

  • 合格者数だけでなく卒業者数・受験者数も示されているか
  • 現役生・既卒生のどちらを対象にした数値か
監修者 古岡
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孤独感の感じ方は「本人の弱さ」だけで決まるものではなく、登校頻度や交流機会の設計にも左右されます。行事や部活動の有無だけでなく、実際にどのくらいの生徒が参加しているかも聞いてみると、雰囲気がつかみやすくなります。

【出典】
文部科学省「通信制高校とは?」

メリットとデメリットは表裏一体で考える

ここまで見てきたデメリットは、視点を変えるとそのままメリットにもなります。

たとえば「自己管理が求められる」ことは、裏を返せば「自分のペースで進められる」ということです。

同じ特徴のどちらの面が強く出るかは本人次第なので、代表的な項目を対比しながら見ていきましょう。

比較項目デメリットになりやすい面メリットになりやすい面
学習スタイル自己管理が求められ、計画性がないと進みにくい自分のペースで学べ、得意分野に時間を使える
人間関係友人関係を作る機会が少ないと感じることがある毎日同じ集団で過ごす必要がないコースでは、人との関わり方を調整しやすい場合がある
時間の使い方自分で生活や学習時間を整える必要がある学習時間を調整しやすく、学校やコースによってはアルバイトや趣味と両立しやすい
進路学校によって進学サポートに差がある通信制でも大学進学や資格取得を目指すコースがある
再スタート環境に慣れるまで時間がかかることがある学習環境を変えて、高校生活を続けやすくなる場合がある
監修者 古岡
監修者 古岡

デメリットとメリットは表裏一体であることが多く、同じ特徴でも本人によって感じ方が変わります。大学進学を目指す場合は、コースごとのサポート内容も合わせて見ておくと安心です。

通信制高校が向いている人・向いていない人の目安

通信制高校が合うかどうかは、性格や生活スタイル、将来の希望によって変わります。

以下は、通信制高校の学び方が自分に合いそうか考えるためのチェックポイントです。

当てはまる項目数で向き不向きが決まるわけではなく、あくまで学校ごとの通い方やサポート内容を確認する入口として使ってください。

通信制高校が合いやすい人の目安

自分のペースで学習計画を立てるのが苦にならない

決まった時間割より、柔軟なスケジュールを好む

少人数や個別対応を希望しており、そうしたコースがある学校を探している

アルバイトや習い事、通学以外の活動と両立したい

集団生活で疲れを感じやすく、落ち着いた環境を求めている

事前に確認しておきたい人の目安

次のような希望がある場合は、学校やコース選びの際に確認しておきたいポイントがあります。

毎日決まった時間に登校して、友人と過ごす時間を重視したい

常に近くに相談できる大人がいる環境を望んでいる

これらに当てはまる場合は、通信制高校が設ける通学日数の多いコースを選ぶか、学習・生活面を支援するサポート校を併用する方法があります。

サポート校は通信制高校そのものではなく、在籍する生徒の学習・生活面などを支援する外部の教育施設です。

通信制高校と正式に提携している施設もありますが、役割や提携関係は施設によって異なり、通信制高校の学費とは別に利用費用がかかる場合もあります。

監修者 古岡
監修者 古岡

チェック項目はあくまで目安です。当てはまらない項目が多い場合も、必要に応じてサポート校を利用したり、通学日数の多いコースを選んだりすることで調整できる場合があると知っておくと選択肢が広がります。気になる項目は、説明会で通学頻度やコースの違いを具体的に聞いてみましょう。

【出典】
文部科学省「通信制高校とは?」
国会会議録「第211回国会 参議院文教科学委員会 第13号」

学校説明会でそのまま使える6つの確認質問

ここまで見てきたデメリットや向き不向きの目安は、漠然とした不安のままにせず、具体的な質問に変えることで初めて学校選びに役立ちます。

次の6つの観点は、学校説明会や個別相談でそのまま質問文として使えます。

確認したい観点質問例
1. 学習サポートレポート添削や質問対応は、どのくらいの頻度で受けられますか
2. 登校日数とスクーリング通学頻度やスクーリングの実施場所は、どうなっていますか
3. 進路サポート大学進学実績や就職支援の内容、進路面談の頻度はどのくらいですか
4. 費用の内訳学費のほかに、教材費やスクーリング費用は別途かかりますか
5. 交流の機会行事やクラス活動、部活動はどの程度ありますか
6. 相談体制担任やスクールカウンセラーには、どのように相談できますか

これらは学校ごとに大きく異なるため、資料請求や公式サイトで比較したうえで、気になる学校の説明会に参加し、直接質問することをおすすめします。

監修者 古岡
監修者 古岡

「サポートがあります」といった言葉だけで安心せず、回数や人数など具体的な数字を聞くと、学校ごとの違いが見えやすくなります。答えがあいまいな学校は、実際の運用も流動的である可能性があるため注意しましょう。

まとめ|通信制高校のメリット・デメリットは「自分に合うか」で考えよう

通信制高校には、自分のペースで学びやすい一方で、自分で学習を進める時間が多かったり、学校によって登校頻度やサポート内容が大きく異なったりする面があります。

大切なのは、「通信制高校にはどんなデメリットがあるか」だけを見るのではなく、その特徴が自分にとって負担になるのか、むしろ学びやすさにつながるのかを考えることです。

学校を比較するときは、次のような点を確認してみましょう。

  • 学び方:レポートや学習計画をどの程度自分で管理する必要があるか
  • 通い方・人との関わり:登校頻度や行事、友人と関われる機会はどのくらいあるか
  • サポート:学習面や生活面、進学・就職についてどこまで支援を受けられるか
  • 費用:授業料以外に教材費やスクーリング費用、コース費などがかかるか

同じ通信制高校でも、学校やコースによって学び方は大きく異なります。気になる学校が見つかったら、資料だけで比較するのではなく、説明会や個別相談で「実際にどのように通い、学ぶことになるのか」まで確認してみてください。

本記事に掲載している情報は、記事執筆時点のものです。日程・費用・制度などは変更される場合があります。最新情報は、各学校・自治体の公式サイト等でご確認ください。

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