STORY
通信制高校と聞くと、以前の私は「全日制へ通えなくなった子が行く学校」というイメージを持っていました。だから、学校へ通えていて成績にも大きな問題がない息子が通信制に興味を示したときは戸惑いました。ところが実際に通信制へ進んでみると、そこにいる生徒が選んだ理由は驚くほどさまざま。「高校はこう通うもの」という私自身の思い込みに気づいていきました。
この記事について
この記事は、ママスタコミュニティの投稿者による実体験を参考に制作したフィクションです。登場人物や出来事、会話、時系列などは読み物として再構成しており、特定の一人の投稿者の体験を再現したものではありません。
息子が通信制高校を選択肢に入れていると知ったとき、私はすぐには賛成できませんでした。
息子は中学で不登校だったわけではありません。
勉強がまったくできないわけでもない。
それなら普通に全日制高校へ行けばいいのではないかと思っていたのです。
今振り返ると、私は通信制高校についてほとんど知らないまま、かなり決まったイメージを持っていました。
不登校でも、成績不振でもない。それでも通信制?
息子が興味を持ったのは、
自分のペースで勉強しやすく、
個別に学べる環境のある通信制高校でした。
本人が気にしていたのは
「高校らしい生活ができるか」より、
勉強に集中しやすいかどうか。
それを聞いても、
私は引っかかっていました。
通信制は、どうしても全日制へ通えなくなったときに選ぶものだと思っていたからです。
「最初から通信制を選んで、あとで後悔しないだろうか」
進路の選択肢まで狭くならないかという不安もありました。
一方で、息子は私ほど「全日制か通信制か」という区分を気にしていませんでした。
どちらが普通かではなく、
自分がどう勉強したいかで考えている。
その違いに、最初はなかなかついていけませんでした。
入ってみると、選んだ理由は一つではない
実際に通信制へ通い始めてみると、
私が思っていたより生徒たちの事情はさまざまでした。
人が多い学校生活が負担だった子、
体調面の事情から全日制の毎日を続けることが難しい子、
高校に入ってから急に通えなくなり途中で編入してきた子。
もちろん、最初から通信制を選んだ子もいました。
一つの理由で集まっている学校ではなかったのです。
息子のように「こちらのほうが自分には勉強しやすい」と考える子がいても、おかしくないのかもしれない。
それまでの私は、通信制という言葉を聞いただけで、
その子がどんな高校生活を送ってきたのかまで勝手に想像していたのだと気づきました。
進学校から来た子にも驚いた
さらに意外だったのは、
勉強のできる子や、
難しい高校から途中で通信制へ移ってくる子もいると知ったことでした。
私はどこかで、全日制を続けられるなら続けたほうがいいし、偏差値の高い高校ならなおさら辞める理由はないと思っていました。
でも、学校の難易度と、その環境が本人に合うかどうかは別の話です。
無理を重ねて完全に動けなくなる前に、「今の学校を離れて別の場所でやり直す」と決める子もいる。
それを知ってからは、
学校を変えることを見る目も変わりました。
続けることだけが正解ではない。
本人が「ここならやれそう」と思える場所へ移ることも、一つの進み方なのだと思うようになりました。
「普通の高校」より、本人に合う学校を見る
以前の私は、まず全日制高校があって、それが難しい場合に通信制がある、という順番で考えていました。
今は少し違います。
息子に必要なのは、
「一般的にはどちらがいいか」という答えではなく、
どんな環境なら勉強を続けられるかでした。
もちろん、通信制なら誰にでも合うとは思いません。
実際に通ってみて、
学校によって雰囲気も学び方もかなり違うこともわかりました。
だからこそ、「通信制か全日制か」だけで判断するのではなく、その学校で本人が何をしたいのかを見るようになりました。
息子が通信制に興味を示したとき、
私は「なぜわざわざ?」と思っていました。
今なら、本人が自分に合う環境を考えた結果なら、
最初から選ぶこともあるのだと思えます。
私のなかにあった「通信制へ行くのには特別な理由が必要」という感覚は、いつの間にかなくなっていました。
編集部の視点:通信制高校を選ぶ理由は、不登校だけではない
通信制高校は、不登校や体調面の事情がある生徒だけが選ぶ学校ではありません。
参考にした投稿には、自分のペースで勉強に集中したいという理由で通信制を選んだケースや、全日制高校から学ぶ環境を変えたケースもありました。
高校に求めるものは一人ひとり異なり、通信制を選ぶ背景もさまざまです。
一方で、通信制高校ならどこでも同じように学べるわけではありません。
自宅学習を中心とする学校もあれば、キャンパスへの通学や個別指導に力を入れている学校もあります。
学校を比較する際には、登校頻度や学習サポート、友人との交流機会、卒業後の進路支援など、本人が高校生活に何を求めているのかを整理すると、候補を絞りやすくなります。
参考投稿では、通信制高校から大学や専門学校など、それぞれ異なる進路を選んだ家庭の体験も紹介されていました。
通信制高校への進学は、それ自体がゴールではなく、その先の学びや進路につながる選択でもあります。
「なぜ全日制ではなく通信制なのか」と考えるだけでなく、「その学校で何を学び、どんな高校生活を送りたいのか」という視点から、本人と進路について話してみるのもよいでしょう。






